広い園庭の中で、散策を楽しむ子もいれば、砂遊びでじっくりと遊んだり、お友だちと鬼ごっこをしてたくさん身体を動かしたりと、好きな遊びをして過ごす子どもたち。光徳保育園では、園庭の使用時間をクラスごとに分けているのではないので、園庭に行くと色々な子と関わる機会となるのです。
11月中旬。今よりもまだ暖かさが残る時期に、年中組のAちゃんとBくんが、0歳児の子が乗った台車を押してあげる姿がありました。普段、年中児同士で同じ遊びをしている時よりも、格段にスピードを落とし、慎重に進んでいる中、0歳児の子の靴が脱げてしまうと「あ!赤ちゃんの靴が脱げちゃった!」と履かせてあげようとする場面も。
その時期から互いに顔見知りになり、保育士に赤ちゃんの名前を教えてもらったりして、園庭やお部屋で見掛けると「あ!(0歳児の)〇〇ちゃんいたよ!」と見知った小さな子を見つけ、嬉しそうに教えてくれるようになりました。
そこからしばらく過ぎ、1月になると、アスレチック下の小さな空間で、3人で身を寄せ合って過ごしていることがありました。遊具で遊ぶでもなく、なにやらお話ししている様子。何してたの?と聞くとBくんが「〇〇ちゃん、Aちゃんの名前言えるようになったんだよ!」と大発見!とでも言うかのように、意気揚々に教えてくれました。そんな関係性になったのかと保育士も驚いているとBくんが「〇〇ちゃん、これ誰?」とAちゃんを指さして問いかけてみてくれました。0歳児の子がAちゃんの名前を口にすると「ほらね!」ととても嬉しそうな表情へ。名前を覚えてもらったAちゃんも恥ずかしさと嬉しさ、どちらも含んだ表情を浮かべていました。
AちゃんもBくんもほんの数年前までは乳児クラスで、まだおぼつかない足取りで園庭を歩いていたのに、子どもたちの成長は早いものですね。いつの間にか、自分たちよりも小さな子に優しく接するほど、お兄さんお姉さんになっていたようです。
保育士M.H